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　ECM NEWS／ECM情報

Album cover reproduced by courtesy of ECM Records, Munich
●ジャケット写真はECM Recordsの許諾のもと、掲載しております。（musicircus）


September 13, 2007
2007年秋、ミュンヘンでのECM関連のコンサート

ECM's Munich concerts

　
　2007年秋に開催予定の沢山のコンサートのなかにはECMのホームタウン、ミュンヘン Munich で開催されるものが幾つかあるのでご紹介します。どの公演も主な演奏会場はレジデンツ宮殿隣のアラァハイリゲンホーフキルヒェ（諸聖人宮廷教会） Allerheiligenhofkirche der Residenz です。19世紀初頭に建立された、建築家レオ・フォン・クレンツェ Leo von Klenze の設計による「諸聖人宮廷教会 Court Church of All Saints」は、非常に高い天井を有した稀にみる建築空間で、親密な音楽の演奏場所として最適と言えます。室内楽編成であれば、インプロヴィゼーションであれ作曲作品であれ素晴らしい音響を味わうことができます。

 　
　
　
　この教会で9月19日に開催されるコンサートは、「静寂の音楽 Stille Musik (silent music)」と題された、ウクライナ出身の作曲家ヴァレンティン・シルヴェストロフ Valentin Silvestrov に捧げた一夜で、これは作曲者の生誕70年およびそれを祝してECMがリリースする新作ＣＤ《バガテルとセレナード Bagatellen und Serenaden》（ECM New Series 1988）の発売にあわせた記念コンサートとなります。
　出演は、アレクセイ・リュビーモフ Alexei Lubimov（ピアノ）、ロザムンデ・クァルテット Rosamunde Quartett、アレクサンダー・リープライヒ Alexander Liebreich 指揮、ミュンヘン室内オーケストラ Munich Chamber Orchestra です。

 　
　
　
　10月25日は、アルゼンチン出身のバンドネオン奏者ディノ・サルーシ Dino Saluzzi とドイツ出身のチェロ奏者アニヤ・レヒナー Anja Lechner によるデュオの夕が開催されます。二人が制作したデュオ・アルバム《オホス・ネグロス（黒い瞳） Ojos Negros》（ECM 1991）は、その類稀な音楽を称賛する批評家の言葉がすでに人口に膾炙していますが、当日のプログラムは本アルバムに収録された曲が中心となります。、（二人にとって今年は南北アメリカ大陸および欧州を廻る大規模なコンサート・ツアーを敢行した、かつてない充実した一年となりました。）
 　
　
　
　11月3日は、ノルウェーとスウェーデン出身のトリオ・ミディーヴァル［トリオ・メディイーヴァル］ Trio Mediaeval による、ECMの新作アルバム《フォークソングズ（民謡） Folk Songs》（ECM New Series 2003）の舞台における世界初演のコンサートです。共演は打楽器奏者（民俗ドラム他）のビリエル・ミステレッゲン Birger Mistereggen です。

 　
　
　
　11月6日は、現在最も興味深い音楽を編み出している三つのグループがミュンヘンを訪れます。
　クリスティアン・ヴァルムルー・アンサンブル Christian Wallumrød Ensemble （今回は、ECMからの最新アルバム《ザ・ズー・イズ・ファー The Zoo Is Far》（ECM 2005）と同じセクステット編成）、ニック・ベルチュの「モビール」 Nik Bärtsch's Mobile、バザール・ブロー Bazar Blå ■ ──この三つのグループはノルウェー、スイス、スウェーデン出身の若い世代のミュージシャン達による同士的連帯を形作っています［訳注＝バザール・ブローのエレクトリック・ベース奏者ビョルン・マイヤー［メイエル］ Björn Meyer は、ニック・ベルチュのローニンのメンバー］。
　音楽面ではそれぞれ個性的で著しい違いを見せているとはいえ、おそらくこの三つのグループの音楽に共通する特徴として、フォーク・ミュージック（民俗音楽、民謡）、儀式［儀礼・祭儀］に用いられる音楽、現代音楽（ミニマリズムを含む）、フリー・ミュージック、限定的な規則を定めた上でのインプロヴィゼーション（即興演奏）等々を、それぞれ異なった方法で探究しているものだと言えるのではないかと思います。

 　
　 　今回ご紹介したコンサートのチケットは、ミュンヘン・チケットまたはルートヴィヒ・ベック・ストアでお求めになれます。

www.muenchenticket.de
www.ludwigbeck.de

 　
　
　
　そして、9月末にはフランス系アフリカ人ドラマーマヌ・カチェ Manu Katché の新クインテットが、待望のニュー・アルバム《プレイグラウンド Playground》（ECM 2016）のプログラムによる欧州ツアーの一環としてミュンヘンに登場します（30日、ムッファトハレ Muffathalle）。
　メンバーを改めてご紹介すると、マティアス・アイク（トランペット） Mathias Eick, trumpet、トリグヴェ・サイム（テナー・サキソフォン、ソプラノ・サキソフォン） Trygve Seim, tenor and soprano saxophones、マルチン・ヴァシレフスキ（ピアノ） Marcin Wasilewski, piano、スワヴォミル・クルキエヴィッツ（ベース）、Slawomir Kurkiewicz, double-bass です。

 　
　


(c) ECM Records, Munich. Used by permission.


 　
　 ※本記事は、ECM が発信する最新情報を ECM Records の許諾を得て翻訳掲載するものです。（musicircus） 　

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