ECM 1199　Katrina Krimsky / Trevor Watts

ECM review

Album cover reproduced by courtesy of ECM Records, Munich
●ジャケット写真はECM Recordsの許諾のもと、掲載しております。（musicircus）

Katrina Krimsky
Trevor Watts
Stella Malu

Katrina Krimsky piano
Trevor Watts soprano and alto saxophones

ECM 1199

Mial
Stella Malu
Duogeny
Rhythm Circle
Crystal Morning
Song For Hans
Moonbeams
Villa In Brazil

Recorded March 1981 at Tonstudio Bauer, Ludwigsburg
Engineer: Martin Wieland
Cover photo and design: Dieter Rehm
Produced by Manfred Eicher

ECM 1199

　アイヒャーの手腕にぶらず！近年稀に見る美しい音楽。かつてこんなワッツは無い。クリムスキーのソロも冴える。ＳＪ誌の不当さがいずれ認められるだろう。パット３枚分の価値はあります。

青山剛明

　クリムスキーの前身がクラシックであることが、針を落としてすぐにわかってくる。フレーズはテンション無視、ノリも真っすぐ、でも美しく、やや深いヨーロッパの音。

大島ガチャ

　静寂の中でいつか知れず時が過ぎ去るさまを視つめている。ガラスのような透明な響きのピアノ──子供の頃、いつか耳にしていた憶えのあるピアノの音。

　サックスがじゃまだなァーと思いながら、でもまあこれで良いのであろう。

　女性ピアニストの音って、女性特有のキースには出せない美しさや魅力があると思い知らされた。

多田雅範

※本稿は、ECM DIVISION（ECMファンクラブ）の会報『every clue message』第２号［1984年5月発行／発行人：多田雅範］に掲載された原稿を復刻したものです。（musicircus）