ECM review | Album cover reproduced by courtesy
of ECM Records, Munich |
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このアルバムは前作「グレート・プリテンダー」に次ぐレスター・ボウイの新作でジャケットがやったら渋い(最初見た時にビートルズの
SGT を連想してしまった。)2枚組である。 この2枚組は、1枚目がバンドアルバムで2枚目がトランペットソロのアルバムという一風変った物である。(そういえばMM誌のとうようさんが、売れない物を一枚つけて2枚組にしあがってと酷評しておった。) ところで第1回の ECM DAY でこのアルバムをかけたのだけど、1曲目の「For Louie」で僕はもう負けてしまった。とにかく渋い。このアルバムの裏ジャケにレスターが白衣を着てトランペットを右手にもって踊っているのだけれど、正にあの雰囲気なのだ。さっき、「負けてしまった。」と書いたのだけれど、僕は負けてしまうと何も出来なくなって、大好きなバーボンを飲みながらショッポをすって、いいなあと言いながら涙する事しか出来なくなるのだ。最近こういう負ける音楽が無くなってきてるのだけど、このレスターにはもう完敗である。こんな曲が入っているのだから2枚組でも3枚組でも関係ないのだ。とにかく、針を降ろしてごらん。 大久保福祉 |
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※本稿は、ECM DIVISION(ECMファンクラブ)の会報『every clue message』創刊号[1983年11月発行/発行人:多田雅範]に掲載された原稿を復刻したものです。(musicircus) |