「Block Party」でネオソウル

先日、映画「ブロックパーティー」の試写会に誘われました。

一瞬、UK ロックグループ「BLOC PARTY」のライブ映画かと思ったのですが、
確認してみると多くのラッパーが参加したあるライブのドキュメンタリー映画とのこと。

どのみち興味のあるジャンルではないのですが、
知人の強いすすめにより、行ってみることにしました。

もともとブロックパーティーとは、1970年代に米国で広まった、
街頭の電力を使って不法に行われる街角ライブのこと。

この映画は、有名コメディアンであるデイブ・シャペル（Dave Chappelle ■）が、
自身の成功をオハイオ州の地元の人々に還元すべく、
ブラックミュージックのトップアーティストたちを招いて
NY のブルックリンの街角で開催したライブの模様を撮影した
ドキュメンタリーです。

デイブが地元を歩き回って街の人をライブに招待する様子や、
彼が街の人のために用意した NY 行き大型バス内での一コマ、
出演アーティストとデイブ、そして街の人との交流や会話を通じて、
デイブが観客に伝えたかったことが描かれます。

巷にあふれる人類愛や平和を訴えるために作られた映画なんかよりも、
真実味あふれる感動的な映画で、
ライブ参加者の発言やラップの歌詞の向こうに、
思想や真実が垣間見えた気がしました。

さて、このライブに参加していたミュージシャンのお話です。

参加アーティストは大物ばかり…との触れ込みでしたが、
私が知っているのはエリカ・バドゥ（Erykah Badu）と
再結成したフージーズ（Fugees）のみ、というお粗末なもの。

それでも久々に聴いた二人の声は相変わらず力強く、
心からステージを楽しんでいる様な姿に癒されました。

一方、今回初めてその存在を知り、
気に入ったのがジル・スコット（Jill Scott）です。

すでに "Cross My Mind" という曲が
2005年 Best Urban / Alternative R&B Performance で
グラミー賞を受賞している大物シンガーだそうです。■

彼女のジャンルは「ネオソウル」というそうです。

Wikipedia では、R&B と70年代のソウルミュージック、ヒップホップ、
そしてジャズが融合しているものだと説明しています。■

そして、エリカ・バドゥも
フージーズのボーカル、ローリン・ヒル（Lauryn Hill）も、
ネオソウルのいわば先駆者であり、
さらに、ジル以外には
インディア・アリー（India Arie）やアリシア・キース（Alicia Keys）も
このジャンルらしいのです。

後者二人のＣＤは私も気に入って聴いています。

ということは、
ネオソウルも、私の好みのジャンルである、といえるのかもしれません。

お誘いに乗ったお陰で、
またいい映画と音楽を知ることができて、幸運でした。


	Espèces d'espaces Aska Nagai	さまざまな空間長井明日香