August 25, 2008

旅の目的のひとつは、「ライブに行きまくる！」。
夜はすべてなんらかのライブに行くことを目的に、予定を組む意気込みです。

しかも、いつものようにジャズライブだけ行くのではなく、
今回は、大好きなマヌーシュ・スウィングをどうしても生で聴きたい…。

しかし、Webサイトのスケジュールからは、
「パリ以外のどこかでライブをやっているらしい」
ということしか推定できません。

フランスのライブハウス事情をよほど知らないと、
場所を特定するのは難しそうです。 ■

「manouche concert」などの単語で検索をかけ、
マヌーシュ・ジャズのライブをやってそうな
ライブハウスやカフェをピックアップしました。

そして、私の探したライブハウスリストをもとに、
そのスジに明るい友人から、ライブハウスの評判や、
各ライブハウスのあるエリアの治安状況に関する情報を入手。

これで、たとえオンナ１人でも、夜のライブに行ける環境は整いました。
あとは、パリでライブ情報誌 LYLO をゲットして、
行きたいコンサートの情報を仕入れれば完璧です。

というわけで、今回無事マヌーシュ・スウィングに出会えたのは、以下の２カ所。

マヌーシュ・スウィングのライブが行われる場所として、
友人から聞いていたカフェです。

場所は、Cluny la Sorbonne 駅のそば。

人通りも多い、にぎやかなエリアなので、
治安の問題が少ないだろうと思い、
はじめから行こうと決めていました。

この日の演奏は、マヌーシュギターを奏でる若手グループ
「Trio Garcia」です。トリオとはいいながらも、
もう一人グループに存在するバイオリニストは今日はお休みとかで、
兄弟だか従兄弟同士のギターデュオとしてステージに立っていました。

演奏曲は、有名映画音楽をマヌーシュ・スウィングに
アレンジするなどといった、観光スポット仕様となっており、
もう少し伝統的なマヌーシュ・スウィング・スタンダードの
演奏を期待していた私にとっては、物足りない面もありました。

が、食事をしながら音楽を楽しむには最高の、
ゆる〜い空気があふれる空間は心地よく、楽しかったです。

なお、この日はライブ目当てのお客さんがほぼ皆無だったこともあり、
ライブ最後まで居座った私は、ミュージシャンと会話する機会に恵まれました。

もっとも、外国人が目の前で食べるのも忘れて音楽に興奮していれば、
嫌でも目立つというものです。こんなコミュニケーションもまた、
ライブの愉しみ、ですよね。

このお店は、ネットで検索して見つけました。

友人に確認したところ、
「チャージなし、いつも満員、治安も悪いエリアではなく、良いところ」
という評判だそうなので、思い切って一人で乗り込んだ次第です。

いくら観光地であるパンテオンのエリアとはいえ、
パリで夜の一人歩きは避けたいところ。

しかし、あの Rodolphe Raffalli （■）の出演日だと知ってしまったので、
多少の治安を犠牲にしてでも行きたかったんです。

細長いバースペースを抜けると、扉を一枚隔てた向こうがライブスペースです。

評判どおりの大盛況で本当は予約しないと入れないようでしたが、
一人の気楽さでつるっとライブスペースに入り込み、いい席を確保。

リズムギターとベースを従えた Raffalli のライブを堪能しました。

唯一残念だったのは、観客の半数くらいが、
このライブの価値をわかっていなかったこと。

彼らの演奏を前におしゃべりするなんて、価値を知っていたらできないハズです。

さすがに観客もまばらになった店内には、
入れ替わりに常連らしき人が増えてきました。

そんななかで、ふと気が付くと、Boulou Ferre が
お酒を飲んでいるではありませんか。
しかも、10分くらい経つと、Raffalli と並んでギターを奏で始めたのです。

昨年 Boulou が Elios と来日した際に
ライブを堪能させていただいた身としては、
この喜びをどう表現していいのやら。 ■

常連客からの掛け声が飛び交うなか二人の演奏は過熱し、
私は興奮を抑えながらライブ鑑賞に没頭したのでした。

たとえば、Patrick Bruel の "Place des grands hommes"の PV では、
内部の様子が伺えます。 ■

それまでは、出会ったライブの記憶を大切に大切にとどめておきます。

Posted by aska