ASIAN KUNG-FU GENERATION デビュー10周年記念ライブ「ファン感謝祭」＠横浜スタジアム

今まで何度か行くことを画策しては失敗していたアジカンこと Asian Kung-Fu Generation のライブにとうとう行くことができた。今回はデビュー10周年記念「ファン感謝祭」ということで、二日目は、色々なアーティストとの共演だったそうだが、アジカンの演奏をよりじっくり聴けそうな、9月14日（土）の Day 1 を選んだ。面白いのは断然立ち席なんだろうが、体力的に自信がなかたので、予約したのは椅子席だ。その結果…やっぱりステージまでの距離は遠かった。メジャーなアーティストのライブに行くのは久しぶりであり、ジャズのライブで体験できる、アーティストとの距離の近さと比較すると、どうしても臨場感に欠く。アジカンのメンバーが、小指、いや楊枝くらいの寸法なので、どうしても大きなスクリーンを頼ってしまう。それでも、やはりライブは楽しい。大好きな曲をはねながら、叫びながら、他のお客さんと一緒に存分に堪能した。

ライブは17時スタート、途中で20分間の休憩をはさんで、20時過ぎくらいまで行われた。ライブの途中、“ごっち”こと後藤正文（Vo. & g）が、メンバーとの想い出やアルバム誕生のエピソード、ファンへの感謝を飾らない口調で述べる、という趣向だ。デビュー当初から売れっ子だったわけではないバンドというだけに、デビュー10年までの軌跡を語るに当たり、伝わってくる想いもまたアツい。グループとしての結束を改めて感じた。

第一部では主にアジカンセレクトの楽曲を、第二部では、ファン投票で選ばれた上位10曲を、10位から順番に演奏するという試みだった。面白いのが、「アジカン内での投票結果」が併せて表示されたところだろうか。ファンの中で10位以内の人気曲が、アジカンメンバー内では80位くらいだったりすると、そのギャップについて考えさせられる。一方で、「それでは、また明日」は、ファンも、アジカンメンバーも9位に選ぶという結果に。

ちょうど、音楽ニュースサイト「ナタリー」に、ライブのセットリストがあった。

＜第1部＞
01. 未来の破片
02. エントランス
03. Hold me tight
04. 電波塔
05. アンダースタンド
06. 君の街まで
07. ブラックアウト
08. 夏の日、残像
09. 夜のコール
10. 夏蝉
11. 脈打つ生命
12. 十二進法の夕景
13. 未だ見ぬ明日に
14. 橙
15. ループ＆ループ
16. リライト
17. 迷子犬と雨のビート
18. ワールドワールドワールド
19. 新しい世界

＜第2部＞
20. 絵画教室（フィードバックファイル）
21. それでは、また明日（ランドマーク）
22. 転がる岩、君に朝が降る（ワールド　ワールド　ワールド）
23. ムスタング（まだ見ぬ明日に）
24. 羅針盤（崩壊アンプリファー）
25. 或る街の群青　（ワールド　ワールド　ワールド）
26. 海岸通り（ソルファ）
27. 君という花（君繋ファイブエム）
28. Re:Re: （ソルファ）
29. ソラニン（マジックディスク）
＜アンコール＞
30. ローリングストーン
31. 遥か彼方

出展；ナタリー　http://natalie.mu/music/news/99437

セットリストの第2部で演奏された、「ファン投票」パートにのみ、カッコで収録アルバムの名前を書いてみた。ファン投票の結果は、「サーブブンガク　カマクラ」と最新アルバム「ランドマーク」以外のアルバムからバランス良く選ばれた印象だ。最新アルバムからの楽曲に偏らないあたり、アジカンファンが一夜にして誕生したわけではないことがわかる。個人的には、「なんでアジカンメンバーが作詞していない“ソラニン”が1位なのよ！」というツッコミはあれど、まあいい曲だし、映画の主題歌だったことを考えれば当然か。

演奏が、アルバム収録のものとほぼ一緒の形で再現されていたのも、ジャズを聴きなれた耳にはかえって新鮮だった。しばらくは、アジカンのアルバムを引っ張り出して、ライブの感動にひたろうと思う。


	Espèces d'espaces Aska Nagai	さまざまな空間長井明日香