パリの女はいくつになっても、「その年齢なりに綺麗だ」とアチラコチラで耳にしたり目にしたりもしますが、それを心から実感する今日この頃です。

そんな「女を育む、男の視線効果」の話。

いきなり手前味噌の話で悪いんすが、うちのフランソワはアタシのことを「ホント君って美しいよね〜。僕君の目大好き〜」とポワーンとしたハート目で毎日言ってくれます。人前でさえも。

「可愛い」でも「お茶目」でもなく、アタシに多用する形容詞は
ズバリ最高級のBELLE（＝美しい）

付き合って、結婚して、ん年経ちますがそれは変わりません。

その台詞を聞く度に「ね〜、メガネ買いに行くぅ？行こうよ〜、ねぇ。」

そう言ってしまうアタシ。

「君が間違っててアタシが正しいから」

審美眼において奴をどうにか丸め込みたい。

だって結果、人に笑われるのは彼じゃーん。どー考えても。

そりゃ綺麗と言われて嬉しいけど、それが愛する男からなら尚更なんだけど、女冥利につきるってなもんだけど、でもぉ。。。。

フランソワの中学時代の友達、アルノ（コンテンポラリーな家具屋勤務＆21歳）が初めてアタシと会った日「すっげー綺麗じゃん。お前の女ぁ」って小声でフランソワにアタシのいないところでなぜか赤くなって言ったという話を聞いた時には嬉しいのを通り越して

「オメ〜ラ、アタシをナメてんのかァ！おいゴラア！そこに一列に並べ〜！」とプチ切れ、奴らの頭を拳骨でグリグリしたい衝動を抑えなければならないほどでした。

十人十色の審美眼があるとはいえ、なんとなくどこか納得のイカナイアタシ。

まぁアタシの周りの男達が単純にヘンなのかもしんないし〜と無理やり自分を丸め込みつつ街に出てみる。

え？ヤダ視線が？

イヤ、絶対、ぜって〜に思い過ごしだから。皆そりゃ目はついてるんだから「何か」は確実に見てるはずだし、ただそれだけだろうし、それかもしかしたら目が悪いかもだし、そうでなくてアタシの後ろの広告見てるだけだから。それ以上舞い上がったらマ・ジ・で晒し者だから！

でもしかし。

タイシルクな巻きスカートで、プラス・ディタリー（パリ13区）で友達待ってる時に周りに女はアタシしかいない状況で横を通り過ぎたリセアンのカップルの（♂）が、ご丁寧にもアタシを指差して
聞こえよがしな声で

男「ね〜彼女すっごい綺麗じゃあ〜ん？＞（欲望の必殺流し目）」

女「え〜？エキゾティック かも だけど　ゼッタイ綺麗じゃなぁ〜い」（断言！）

とか言われて

（「Toi aussi, T’es belle comme une poubelle, hein ? 」（君も、ゴミ箱のように美し〜っすよね〜、ええっ）と心の中で、そのポッチャリ小娘リセエンヌに小さく悪態をついてみたりもしちゃう、誰かにけなされたらけなされたで心の中で「やっぱりな」って妙な納得と傷心と、だけども反発心もぐるんぐるんしちゃう、そんなビッミョ〜な女心）

だったりとか。

カフェで後ろの席の南アフリカ系カップルの男の子が余りにもアタシを見てるのを怒って彼女がガタンと勢いよく席を立って彼を平手でバシバシ殴ってたりするのに、その男はまだ懲りずにアタシにへらへらウインク送ってくるもんで図らずも罪悪感覚えちゃったり（＞そりゃ怒って当然だよね〜。アタシだって怒るよ〜）

とか。

メトロに乗ったら正面に座ってた超好みの男の子（栗色の髪、ガタイ良し、ちょっと笑った顔がブレンダン・フレーザー）が、満面これでもかってくらいの爽やかなセックス・アッピッール丸出しの優しい笑顔で合図送ってくれたりとか（いやアタシも疑ったけどさ〜。でもアタシの右隣は50代のオヤジでそのオヤジは新聞かなんか読んでたし。その上左隣はフランソワだったしさ〜。我が夫は夫でその「えせ☆ブレンダン」にカナリな睨みをきかせてたから、あながち間違いでもないか？・・・と・・・？・・・・
つーか狙われてたのは・・・・・・・・・・

フランソワなんじゃないか？とか思っても言うな・笑）

それとか

オペラのセリオ前で、イザベル・マランな無国籍風・ロングワンピで友達待ってたら、
イタリア〜ンな観光客の青・中年グループに、英語とイタリア語チャンポンで

「貴方すっごい綺麗ですね〜。ホントなんて綺麗なアジアな女性」

ベーラ、ベーラ、ビィーゥーティフルゥ♪

と、周りを囲まれしつこく言い寄られたりとか？

（新手のスリだったんじゃないか？とか思っても言うな・笑）

シャルル・ドゴール空港までパリ市内からタクシーに乗ったら２６歳の好青年な 運ちゃんに「や〜ホント綺麗っすね〜、よかったら電話くれますかぁ？」と降り際、 プライベートな名詞渡されてみたり？（タクシー使ってほしいだけじゃねーの？あ？アタシもそうかな〜とは思った）

イタリア人の15年来の女友達のお姉さんのウチに招待されて、そのイタリアの、ミラノから小一時間電車に乗って行った、素朴で美しい田舎町ピアチェンツァにて、友達の義兄が車で町を案内してくれた際には窓越しに目が合った瞬間に助手席のアタシと話をすべく座っていた教会の石段からバランバラン慌てて走ってきて、コケそうになりながらも車の前に両手を広げて立ちはだかる、

文字通りナンパに

命を賭ける、体を張った男達(20代前半)
にまで遭遇してしまいました。

で・・・・・。

アタシの実際の掛け値なしの正直な容姿と言えば

●一般的平均的な日本女性よりも微妙に肌が小麦色である。

なのでかどうかは知らんがあんまり日本人に見られない。

どれくらい見られないかと言うと、日本人を見慣れてるはずの、どっかのモード系？つーかファッション系？大手ロンドン系？美容室のパーティお抱えDJだかチューニングする人だか（長い）に

「え〜君ほんとーにほんとぉーーーーーーーーーーーに日本人なの？」と何度もしつこく聞かれ「パスポート見せたろかいっ！」と喉まで出かかったくらい、初対面のその人の
ムナグラを掴みかけたくらいに、見られない、らしい。

●目の窓はやたらと小さい。

黒目は多いらしいけど（眼科で言われた）

切れ長なのかどうなのかも微妙で半端な開き具合。

だから黒いアイライン上瞼に長めに、下にも短めに入れるし、もしくはBAだった従姉妹が教えてくれた、アタシに似合う、そして自分でも好きな色目のグリーン系、ターコイズ系のアイシャドーとか。

マスカラの色は黒。たまにグリーンやボルドー。

●鼻は小さ目。唯一この鼻は好きかも知れない。。。

●チークは肌の色に馴染むイエロー、ゴールド、コーラル系。品のいいパール系のお粉で脂浮きに見えないようにセミマット肌作って。

●歯並びは良くないし、唇の色もあんまりキレイじゃないから口紅は出来るだけ健康的に見えるように、オレンジ系とか明るめベージュ。ピンクとかたまにつけたくなったらすっごい厳選しなきゃだし、赤も憧れるけど自分に似合う赤にまだ巡り合ってない気するし。

●髪の毛はここんとこ美容院に行けてないから、伸ばしっぱなしのロングだったりはするけど元から地毛が赤茶っぽいのに、最近お家でヘア☆カラー♪ばっかりしてるので適当な赤め。てか赤紫っぽい？だし。

●身長は155センチで体重は４７キロ⇔５０キロの間行ったり来たりだし。（着痩せするとは言われるけど、ある意味「アタシ脱いだら違う意味でスゴイんです」？）

ぶっちゃけまとめれば、
中肉中背せいぜい十人並み

＊ついでに歳相応、である。

日本に居た頃のアタシがどうだったかっていうと、そりゃ人並みには今までも13歳の時の初☆デート♪から、男はずーっと居たけど、好きな人も居たけど校舎裏でコクられたこともあるけど、下駄箱にラブレター貰ったりはしたけど、イキナリ見知らぬ他のクラスの子から電話貰って「今付き合ってる人いるの？」とか聞かれたこととかはあるけど、

でもナンパなんてされた覚えがあるのは

例えば１６歳の夏。

初めての伊豆・白浜。

されたはい〜けど、中学時代からの友達のＳちゃんに

アタシが思いっきり狙ってた男、イケルと確信した矢先

土壇場で持ってかれるわ。

（つーかＳちゃんに罪はないの。彼女を選んだのはその嶋大輔似の彼だし⇔制服のスカート丈直す事すらしなかった、とっても面倒くさがりなフツーの中学・高校生だったのに、あの頃の歴代彼氏、惹かれる男がこういう系多し！だったのはなぜに？８０年代だったから？・笑）

１７歳の夏。

新宿歌舞伎町デビューで、チーク誘われたはいいけど

ディスコの後、路上ナンパされたは良いけど、

結局彼らの本命は一緒に居たＥちゃんなんでないか？と

思いっきり気づかされるわ。

それとか短大の卒業旅行のグアム。

他大学の日本人グループに誘われ、入ったホテルのディスコ（古？）

しかし自分の狙った男の弱腰さ加減、

余りの押しのなさに思わずチークの曲が流れた途端に、誘われてもないのに相手の首に自分から腕を絡める、なんちゅー暴挙に出て

ある意味完全に引かれちゃったり、とか？

つけ加えるにキャッチーな路上スカウトのお兄さんから誘われた事など皆無な日常。唯一誘われたのは、新米美容師のヘアカットの練習台⇔思いっきりの営業。年齢がいくにつれ、ティッシュ配りやスキーのチラシ配りのお兄さんにすら素通りさせられる日々、日々、日々、でございました。

で。

そんなアタシがなぜにフランスではイタリアでは

男の視線をゲットすることができるのか。

■ま〜確かにヨーロッパな男達はいくつになっても女が好き。

あくまで明るく優しくヤバさを感じるくらいに。

■その上、街で女に声を掛けるのが自分の使命とまでも思ってる方がいらっしゃいますし。

■アジアな女性に対して
限りなく自己本位なファンタスム
抱いている方も多いです。

15年余に渡る個人的統計でヨーロッパにて誘われる確率が高いのは

1.アジアな民族調の服、小物

2.露出度の高い服、ナマ足

3.CLASSE→階級→俗語だと「下品でなくイケテる。高嶺の花的。もしやリッチ？」と言わせることの出来る品の良いモードなスーツ（色は黒が好評）

4.ヒップがキレイに見えるDIESELあたりのジーンズにスニーカー（もしくはサンダルかミュール）

5.清楚な大学生風スカート、セーター＆三つ編み。マニッシュ路線。

6.（番外編）年齢不詳の二つ結び。ロリータ？とも取れる遊んじゃったイデタチ。 小道具はロリポップ・キャンディー♪（＞頑張り過ぎ）

の順でございます。

最近などは、うちのアパートの下の通りのベンチで日向ぼっこしてる気の良さそうな70歳は確実に過ぎてると思われるパピー（おじいちゃん）に、スーパーの帰り道、鼻唄歌って歩いてたらにっこりトロケソウナ笑顔で誘われましたねん（笑）

その時々の状況と服装によっても声を掛けてくださる方の種類は様々ですね。発展させるかどうかはアナタ次第ヨリドリミドリ♪

逆に誘われたい男性を見かけた際には、迷いのないアイコンタクトと笑顔を小技に活用すると確率アップの模様かと。

う〜ん。でもさ〜。もっとこうなんつーか「ゼッタイ」

パリジャンの視線を集めたり誘われたり綺麗って言ってもらえる方法とかないの？と言いたいアナタに。

うーん、アナタだったら、そのままで何もしなくても、何かしら声を掛けてもらえるんじゃないか？なんてアタシなんかは思うのですが、それでもどうしても確実性が欲しいと言うことであれば打つ手がない事もないです。

例えばこれ。

↓　↓　↓

裏技中の裏技、つーか表技？

絶対確実に注目の的！

「シャンゼリゼを着物か浴衣で歩いてみたら♪」

作戦。

ちょっとした1日スターの気分♪を味わえる事を保証させて頂きます。

でもさ〜アタシなんてもう５０過ぎだしさ〜。子持ちだしさ〜。

それって若い子だけに約束された特権でしょ〜？とか、まだ思ったそこの奥さん。

アタシの知人には２５歳にして５０歳の日本人女性と熱い恋に落ち彼女が日本に帰国してしまった後も忘れられないと、泣きそうな顔で語る青年が居たりします。（彼の為に付け加えますが正真正銘、世紀を賭けた、国籍も年齢も超えた切なさ満載の「本物の恋」です。お金で解決できる関係とかではけしてないです。）

日本人の友人が、女友達二人でイタリア旅行をした際には、シティ・マップ広げる彼女達の後ろに

「セニョリータと話をするための順番待ち」をする10数人の熱い種馬ロッキー☆イタリア男達の長い列が出来たという

神話としか思えない真実の話も

ございます。

ヨーロッパ男の審美眼の多様さ、

ストライク・ゾーンの限度を超えた広さ、その感性を、

あなどることなかれ。

（この6月に初めてパリに来るメグママでさえ、なにやら期待に胸を膨らませている様子・笑）

次回のバカンスには是非「男の視線で女を磨く」ヨーロッパ旅行を。

アタシからのオススメの地はやっぱりフランス、イタリア。

パスポートと一緒にアナタのお気に入りの、自分が一番綺麗に見える洋服一式と最小限のコスメをスーツ・ケースに詰めて。

そして。

男性の皆様。

アナタの妻や彼女が「ヨーロッパ旅行がしたいの」

そう言い出したらご注意を。

アナタの為にウバゴコロで彼女に同行する事をおすすめします。

女房言うほど旦那モテモセズとか言うけれど。

アナタが「毎日そこに居て当たり前」「もう見飽きた」と思っている、

その彼女達は、違う男の目には「とても美味しいフルーツ」として映るのだということを、くれぐれもお忘れなく。

２００４年６月１６日水曜日
（Ａ　ＰＡＲＩＳ,　Ｍｅｒｃｒｅｄｉ,１６,ＪＵＩＮ,２００４）