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　ECM NEWS／ECM情報

Album cover reproduced by courtesy of ECM Records, Munich
●ジャケット写真はECM Recordsの許諾のもと、掲載しております。（musicircus）


August 8, 2004
シルヴェストロフの新譜リリースとスイスでの音楽祭

Silvestrov: New Album, Swiss Festival
　
　 　ECM New Seriesから10月に、ヴァレンティン・シルヴェストロフ Valentin Silvestrov の新しいアルバム《サイレント・ソングズ（静寂の歌） Silent Songs》（ECM New Series 1898/99）をリリースします。古典的な詩と演奏に触発されたバリトンとピアノ伴奏のための歌曲集を収録。いずれも心の奥深くまで訴えかけてくる力を備えた作品です。セルゲイ・ヤコヴェンコ Sergey Yakovenko のバリトンとイリヤ・シェプス Ilya Scheps のピアノが素晴らしい洞察力と感受性による演奏を披露しています。なお本アルバムには、歌曲集「静寂の歌 Silent Songs」（全曲）に加えて、作曲者自身のピアノ伴奏による「オシップ・マンデリシュタームの詩篇による4つの歌曲 Four Songs after Osip Mandelstam」も収録しています。

 　
　 　そしてこの２枚組ＣＤは、スイスのバーゼル Basel で10月17日から11月14日までの長期間、シルヴェストロフの音楽を中心に据えて実施される大きな芸術祭の開催時期に合わせてリリースされます。このバーゼルでの芸術祭については以前にも当欄でお知らせしていますが、昨年からその名称を「カルチャースケープス Culturescapes」へと変更し、毎回ひとつの国・都市・地域に焦点を当てて多角的に紹介する文化イベントを実施しています。昨年の第１回のグルジアに続き、第２回目となる今年はウクライナの文化に焦点を当て、コンサートの他に、シンポジウム、文学作品の朗読、展覧会、映画の上映等、さまざまなイベントが企画されています。

 　
　 　期間中、多くのアンサンブルと独奏者が出演し、シルヴェストロフの作品を演奏する予定です。■

（出演：アレクセイ・リュビーモフ Alexei Lubimov、ロザムンデ・クァルテット Rosamunde Quartet、クリストフ・ポッペン Christoph Poppen 指揮によるバーゼル室内管弦楽団 Basel Chamber Orchestra、ほか）

 　
　
　
ヴァレンティン・シルヴェストロフ歌曲集 Valentin Silvestrov
《サイレント・ソングズ（静寂の歌） Silent Songs》（2 CD）

ECM New Series 1898/99


静寂の歌──4つの連作歌曲集（1974-77）
Silent Songs (1974-77) A Cycle in Four Parts

I. エヴゲーニー・バラトゥインスキー、ジョン・キーツ、アレクサンドル・プーシキン、タラス・シェフチェンコの詩篇による5つの歌曲
I. Five Songs after Poems by Yevgeny Baratynsky, John Keats, Alexander Pushkin and Taras Shevchenko;

1. 歌は病んだ心をいたわることができる　 Song can tend the ailing spirit
2. 嵐と吹雪のさなかに　 There were some storms and blizzards
3. ありがとう、ほんとうに　 La Belle Dame Sans Merci
4. おお、憂鬱な時よ　 O melancholy time
5. さらば、世界よ、地球よ　 Farewell, o world, o earth

II. アレクサンドル・プーシキン、オシップ・マンデリシュターム、ミハイル・レールモントフ、フョードル・チュッチェフ、パーシー・ビッシュ・シェリー、セルゲイ・エセーニンの詩篇による11の歌曲
II. Eleven Songs after Poems by Alexander Pushkin, Osip Mandelstam, Mikhail Lermontov, Fyodor Tyutchev, Percy Bysshe Shelley and Sergey Yesenin;

1. あなたにとって私の名が何を意味するというのか？　 What meaning has my name for you?
2. 私は揺るぎない心で正直にお伝えしたい　 I will tell you with unswerving frankness
3. メアリーを祝って飲んでいると　 I'm drinking to Mary
4. 冬の旅　 Winter Journey
5. 白、孤独な帆　 White, a solitary sail
6. あなたに会って　 I met you
7. 島　 The Isle
8. やわらかな、青い、暗黙の何か　 Something tender, blue, unspoken
9. 秋の歌　 Autumn Song
10. 湿地と沼地　 Swamps and marshes
11. 冬の夕べ　 Winter Evening

III. ミハイル・レールモントフの詩篇による3つの歌曲
III. Three Songs after Poems by Mikhail Lermontov;

1. 小麦畑が黄色に染まり風にそよいでいる　 When the cornfield, yellowing, stirs
2. わたしはたったひとりで歩み出した　 I set out on the road alone
3. 山の頂き　 Mountain summits

IV. アレクサンドル・プーシキン、フョードル・チュッチェフ、オシップ・マンデリシュターム、ワシリー・ジュコフスキーの詩篇による5つの歌曲
IV. Five Songs after Poems by Alexander Pushkin, Fyodor Tyutchev, Osip Mandelstam and Vasily Zhukovsky;

1. エレジー（哀歌）。夜、眠れないときに、書きつらねた詩　 Elegy. Verses Composed at Night, at a time of Insomnia
2. 朗唱。 復讐にもえた神　 Choral. A vengeful God
3. 瞑想。さあ、友よ、その時が来た！　 Meditation. It's time, my friend, it's time!
4. 頌。水の上のシューベルト　 Ode. Schubert on water
5. ポストリュディウム。優しい友たち　 Postludium. Those sweet companions

オシップ・マンデリシュタームの詩篇による4つの歌曲（1982）
Four Songs after Osip Mandelstam (1982); *

1. 私のまつ毛が刺すように痛む　 My lashes are pricking
2. いつからか分からないが　 I don't know when
3. 雷鳴の轟きのごとき威光をまとった、将来のひとびとのために　 For the thunderous grandeur of ages to come
4. 樫の木は冷たい脈管から水をとりこんでいる　 The oaks drink from a cold vessel

セルゲイ・ヤコヴェンコ（バリトン）　Sergey Yakovenko: baritone
イリヤ・シェプス（ピアノ）　Ilya Scheps: piano
ヴァレンティン・シルヴェストロフ（ピアノ）　Valentin Silvestrov: piano *

 　
　


(c) ECM Records, Munich. Used by permission.


 　
　 ※本記事は、ECM が発信する最新情報を ECM Records の許諾を得て翻訳掲載するものです。（musicircus） 　

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