January 11, 2011
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| アンリ・デュティユー生誕95歳 Henri
Dutilleux: 95th birthday
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フランス出身の作曲家アンリ・デュティユー
Henri Dutilleux が2011年1月22日に95回目の誕生日を迎えました。現代音楽を代表する偉大な作曲家のひとりであるデュティユは、1916年にフランス西部のアンジェ
Angers に生まれ、当初はミヨー
Milhaud やプーランク Poulenc 等の「六人組 Group de Six」周辺に位置する存在と目されましたが、ほどなくして独自の極めて個人的な音楽、すなわち彼が言うところの「調性の自由な連続体
free tonal continuity」に基づく音楽を作り出すようになります。デュティユーの作品は、つねに絶え間ない変容と関わっています。それをロバート・レヴィン
Robert Levin が描写する「ひとつひとつの分子によって、この世界全体を作り上げること」という言葉で置き換えてもよいでしょう。その音楽世界では、「幻惑的な玉虫色の和声が、きらきらと輝くリズミックで旋律的な身振りに抑揚を付与して」います。
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デュティユーの作品のECMへの初登場はやはり「誕生日」に関連する企画、《パウル・ザッハーへの12のオマージュ 12 Hommages à Paul Sacher pour
violoncelle》（ECM New Series
1520/21）に収録されていた、パトリック・デメンガの演奏する「ザッハーの名による3つのストロフ3
Strophes sur le nom de Sacher」でした。
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つい最近では、2010年にECM New
Seriesからリリースしたピアノ作品集《D'ombre et de silence ドンブル・エ・ドゥ・シランス（影と沈黙から）》（ECM New Series 2105）が世界的な賞賛に包まれました。演奏者のロバート・レヴィンは1970年代後半以来作曲者とは親しい友人同士でもあり、本作では1946年から1988年までの40年間に及ぶデュティユーのピアノ音楽の創作世界を、見事に描き出しています。
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《影と沈黙から》の最終ミックスを受け取って聴いたデュティユーは、ロバート・レヴィンにこう語ったそうです。 ──「この曲について、これ以上の解釈があるとは思えない。」
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本作は多くの高い評価を獲得しています。──
独「フォノ・フォルム Fono
Forum」誌の「今月の推薦盤 Empfehlung des Monats」、仏「クラシカ
Classica」誌の「ショック・ドゥ・クラシカ
Choc de Classica」、NZM（新音楽時報 Neue Zeitschrift für Musik）の推薦盤
Empfehlung、BBCミュージック・マガジン
BBC Music Magazine の「インストゥルメンタル・チョイス
Instrumental Choice」。
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素晴らしい演奏だ。とりわけ後期の薄絹のような響きをもつ作品は驚くべきもので、それらが荒涼とした景色のなかで鐘のように鳴ったかと思うと、時には微かに明滅し続ける。 アイヴァン・ヒューイット
Ivan Hewett
デイリー・テレグラフ Daily
Telegraph
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(c) ECM Records, Munich. Used by
permission.
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※本記事は、ECM が発信する最新情報を ECM Records の許諾を得て翻訳掲載するものです。（musicircus） |
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