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　ECM NEWS／ECM情報

Album cover reproduced by courtesy of ECM Records, Munich
●ジャケット写真はECM Recordsの許諾のもと、掲載しております。（musicircus）


March 17, 2008
ECMの音楽を特集した音楽祭

ECM MUSIC IS FESTIVALS' FOCUS
　
　 　今年欧州各地で開催される音楽祭では「ECMの音楽 Music from ECM」をテーマとするものが数多くあるので、ご紹介させていただきます。
　まず最初は、5月22日から25日にかけて、南ドイツのエルマウ Elmau と北イタリアのベルガモ Bergamo で同時期に開かれる二つの音楽祭です。
　そのすぐ後に引き続いてベルリン Berlin の音楽祭、そしてECMを特集した英国のチェルトナム音楽祭 Cheltenham Music Festival が開催されます。

 　
　
　
　 　エルマウ城 Schloss Elmau で開催される音楽祭は、ゴダールの『映画史４Ｂ』の題名から引用して、「＜徴（しるし）は至る所に＞──ECMの音楽 Les signes parmi nous - Musik von ECM」というタイトルが付されています。

　主役として登場する音楽家ですが、まず5月22日はステーファノ・バッターリア［バッタリア］ Stefano Battaglia が自ら率いる「リー：パゾリーニ Re: Pasolini」のプロジェクトと共に出演します。

　翌23日は、ヴォルフェルト・ブレデローデ Wolfert Brederode のクァルトテットとボボ・ステンソン・トリオ Bobo Stenson Trio が登場。

　5月24日には、２つの新結成のトリオが出演します。ヴァシリス・ツァブロプロス Vassillis Tsabropoulos／アニヤ・レヒナー Anja Lechner／U.T.ガンジー U.T. Gandhi によるトリオと、ノーマ・ウィンストン Norma Winstone がクラウス・ゲジング Klaus Gesing とグラウコ・ヴェニエル Glauco Venier と一緒に結成したトリオです。

　音楽祭の幕を閉じる5月25日のコンサートは、ケティル・ビョルンスタ［シェーティル・ビョルンスタ］ Ketil Bjørnstad の歌曲集「光 The Light」によるプログラム。ランディ・ステーネ Randi Stene（メゾ・ソプラノ）とラーシュ・アンダーシュ・トムテル Lars Anders Tomter（ヴィオラ）をフィーチャーした一夜です。

 　
　
　
　 　ベルリンのフェスティヴァル「シェアード・サウンズ Shared Sounds」は、サブタイトルを「誘導灯のはざまにある音楽 Music between the Exit Signs」と題して、6月12日から15日にかけて、ラディアールシステム RADIALSYSTEM V（■）内の各所にて開催されます。コンサート以外にも、ワークショップ、トークセッション等を含む、意欲的なプログラムが組まれています。中心となるのは、ジャズやフォーク（民謡）とクラシックの境界線に位置する室内楽作品です。

　6月12日は、サヴィナ・ヤナトゥー Savina Yannatou と彼女のバンド「プリマヴェーラ・エン・サロニコ Primavera en Salonico」が出演。

　6月13日は、ジャンルイジ・トロヴェージ Gianluigi Trovesi とジャンニ・コッシャ Gianni Coscia のデュオと、ガース・ノックス Garth Knox（ヴィオラ、ヴィオラ・ダモーレ）とアニェス・ヴェスターマン Agnès Vesterman（チェロ）とのデュオが二つの会場で別々に行なわれます。

　6月14日は、トリオ・ミディーヴァル［トリオ・メディイーヴァル］ Trio Mediaeval がビリエル・ミステレッゲン Birger Mistereggen と組んだステージ、トリグヴェ・サイム Trygve Seim とフローデ・ハルトリー Frode Haltli のデュオ、フローデ・ハルトリー Frode Haltli のソロ、そしてサイム、ハルトリー、トリオ・ミディーヴァルの組み合わせのためのトリグヴェ・サイムへの委嘱作品の初演も行なわれます。

　また同じ14日には、ドイツ出身のヴァイオリン奏者カロリン･ヴィトマン［カロリン・ヴィットマン］ Carolin Widmann が北谷直樹 Naoki Kitaya の鍵盤伴奏と共に奏でる新旧のイタリア音楽の夕べが開催されます。ヴィトマンは2008年秋にECMからデビュー・アルバムをリリースする予定です。

　6月15日は、クリスティアン・ヴァルムルー・アンサンブル Christian Wallumrød Ensemble が昨年リリースした新作《ザ・ズー・イズ・ファー The Zoo Is Far》（ECM 2005）で聴かれたのと同じセクステット編成で登場します。
　同じく15日の音楽祭の最後を飾るクロージング・コンサートは、ニック・ベルチュとローニン（浪人） Nik Bärtsch's Ronin によるステージです。

 　
　
　
　 　「Contaminazioni Contemporanee（同時代的な混成）」はベルガモで毎年開催されている現代音楽祭ですが、今年はサブタイトルとして「東方＝西方 Oriente - Occidente」を掲げています。

　5月22日のオープニング・コンサートは、マルチ楽器奏者で世界中を旅する音楽家シュテファン・ミクス［ステファン・ミカス］ Stephan Micus が出演します。

　5月23日のコンサートでは、ECM New Series から初のアルバムをリリースして直後となる、エストニア出身の作曲家ヘレナ・トゥルヴェ Helena Tulve の作品が取り上げられます。ニュー・タリン・トリオ New Tallin Trio が演奏する「ルミノー／オパーク［発光体／不透明］ Lumineux/Opaque」。この日は、その他にアルヴォ・ペルト Arvo Pärt、ヘイノ・エッレル Heino Eller、エルッキ＝スヴェン・トゥール Erkki-Sven Tüür の作品が演奏されます。

　5月24日には、イラン出身のカマンチェ kamanche の名手ケイハン・カルホール Kayhan Kalhor とトルコ出身のバーラマ baglama のヴィルトゥオーゾ、エルダル・エルズィンジャン Erdal Erzincan によるデュオ演奏。

　5月25日はジョン・サーマン John Surman とオルガン奏者ハワード・ムーディ Howard Moody が、ECMからリリースする新作《レイン・オン・ザ・ウィンドウ Rain on the Window》（ECM 1986）に基づいたデュオを奏でます。

 　
　
　
　 　今年度の英国のチェルトナム音楽祭 Cheltenham Festival は、7月5日と6日の二日間に亙って開催されますが、ECMが展開してきたアーリー・ミュージックの領域における発見と実験に焦点を当てるプログラムを組んでいます。

　7月5日は、トリオ・ミディーヴァル［トリオ・メディイーヴァル］ Trio Mediaeval による、13世紀から14世紀にかけての英国の音楽。さらに、アーチリュートとバロック・ギターのスペシャリストであるロルフ・リスレヴァント Rolf Lislevand と彼のアンサンブルが登場します。アリアンナ・サヴァール Arianna Savall の声をフィーチャーした演目です。

　7月6日は、ジョン・ポッター John Potter によるダウランド・プロジェクト Dowland Project が舞台に上る、貴重な機会となるコンサートです。ジョン・サーマン John Surman、ミロシュ・ヴァレンテ Milos Valent、スティーヴン・スタッブズ Stephen Stubbs といった演奏家をフィーチャーする編成に変えて以降、お披露目となるステージです。

 　
　


(c) ECM Records, Munich. Used by permission.


 　
　 ※本記事は、ECM が発信する最新情報を ECM Records の許諾を得て翻訳掲載するものです。（musicircus） 　

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