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| ECM NEWS／ECM情報 | Album cover
reproduced by courtesy of ECM Records, Munich |
March 25, 2004 |
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| 2002年にムジカ・ペル・ローマ
Musica per Roma がローマに新しく建設した、レンゾ・ピアノ
Renzo Piano 設計による三つの音楽ホールを持った話題の複合施設「アウディトリウム・パルコ・デッラ・ムジカ（音楽の公園）
Auditorium Parco della Musica」で、3月11日にエンリコ・ラヴァ
Enrico Rava の音楽活動50年を祝うイベント〔記者会見、公開トークとコンサート〕が開催されました。 |
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コンサートに先立って行なわれた記者会見では、ECMからリリースされたばかりのエンリコ・ラヴァの最新作《イージー・リヴィング
Easy Living》（ECM 1760）と、ローマの出版社ミニマム・ファックス社
Minimum Fax から刊行された、イタリアのジャーナリスト・編集者でジャズ専門誌で健筆を奮う音楽評論家でもあるアルベルト・リヴァ
Alberto Riva の編集によるエンリコ・ラヴァの生涯と経歴を綴った著書『備忘録──自伝抄
Note necessarie - come
un'autobiografia』が詳しく紹介されました。この日の記者会見にはイタリア国内だけでなく世界各国から音楽ジャーナリストが駆けつけ、エンリコ・ラヴァ
Enrico Rava、マンフレート・アイヒャー
Manfred Eicher、アルベルト・リヴァ
Alberto Riva の三者による興味深い対話に熱心に耳を傾けていました。最新作《イージー・リヴィング
Easy Living》はエンジニアを担当したステーファノ・アメーリオ
Stefano Amerio が自ら経営するウーディネ
Udine のアルテスオーノ・スタジオ
Artesuono Recording Studio で収録されましたが、ラヴァとアイヒャーの二人は、録音に関するエピソードと思い出について語りました。マンフレート・アイヒャー曰く、「この音楽は全く力を抜いた状態で生み出されましたが、しかし、その内部には巨大な力が漲っています。」 たしかにアルバム・タイトルこそ「イージー・リヴィング（気ままな暮らし）」と題されていますが、本作で聴ける音楽はどれも奥深い構造をもっており、細部まで十分考え抜かれている曲ばかりです。オーディトリウムの書店内で開催されたこの記者会見では、一部の注意深い聴衆のために、コンサートに先立ってCDの一部が抜粋して流されましたが、それがこの日の活気に富んだ討論の出発点となりました。 そしていよいよ行なわれたエンリコ・ラヴァのコンサートは、「アウディトリウム・パルコ・デッラ・ムジカ（音楽の公園） Auditorium Parco della Musica」の３つのコンサート・ホールの内のひとつ、サラ・シノーポリ Sala Sinopoli を舞台に、ゆっくりとした演奏で始まりました。しばらくするうちに楽器同士がそれぞれ少しずつ着実に意思を通わせていきますが、決して近づき過ぎることはなく、お互いの演奏が自立したままでいられる距離を常に保ち続けます。エンリコ・ラヴァは彼のトランペットを自由自在に奏で、若手のトロンボーン奏者ジャンルカ・ペトレッラ Gianluca Petrella との見事なデュオを聴かせ、この二つの楽器のサウンドはあたかも互いの楽器を抱擁しているかのように響きました……。 |
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| なおこの日の記者会見では、現在のクィンテットのメンバー［エンリコ・ラヴァ
Enrico Rava（trp）／ジャンルカ・ペトレッラ
Gianluca Petrella（trb）／ステーファノ・ボッラーニ
Stefano Bollani（p）／ロザリオ・ボナッコルソ
Rosario Bonaccorso（b）／ロベルト・ガット Roberto Gatto（ds）］での演奏は今回のアルバムが最後になることが発表されました。ピアノのステーファノ・ボッラーニ
Stefano Bollani がグループを離れ、今後はソロ活動と自身のバンドのリーダーとして活動していくことになったためです。ただし、エンリコ・ラヴァとのデュオの活動はこれからも継続していくとのことです。 |
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| ※本記事は、ECM が発信する最新情報を ECM Records の許諾を得て翻訳掲載するものです。（musicircus） |
