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　ECM NEWS／ECM情報

Album cover reproduced by courtesy of ECM Records, Munich
●ジャケット写真はECM Recordsの許諾のもと、掲載しております。（musicircus）


Nov 8, 2005
バッターリア［バッタリア］の新譜《ラコルト》、シエナにて先行披露

Battaglia's “Raccolto” launched in Siena
　
　《ラコルト Raccolto》［訳註＝イタリア語で収穫物の意］（ECM 1933/34）は、イタリア人ピアニスト、ステーファノ・バッターリア［バッタリア］ Stefano Battaglia のECMでの第一作となる２枚組のアルバムです。
　さる11月5日にイタリアのシエナで、ECMのイタリア国内のディストリビューターのレーベル「ドゥカーレ Ducale」と「シエナ・ジャズ財団 La Fondazione Siena Jazz」との共催で、本作のリリースを記念するスペシャル・イベントが行なわれました。
　城壁に囲まれた歴史あるメディチ家の要塞のなかにある建物、国立ジャズ研究図書館 Biblioteca del Centro nazionale studi sul Jazz で行なわれた記者発表では、フランチェスコ・マルティネッリ Francesco Martinelli がバッターリア本人に対して、彼自身の作品に関するインタヴューを行なうという体裁で進められました。ピアニストはその場でメディアからの質問にも応じました。

 　
　 　それに引き続き、舞台をロッジ劇場 Teatro dei Rozzi へと移して行なわれたコンサートでは、バッターリアのグループ「トリオソニック Triosonic」が満員の聴衆を前に演奏を披露しました──メンバーはジョヴァンニ・マイエル Giovanni Maier（ベース）とミケーレ・ラッビア Michele Rabbia（ドラム、パーカッション）。詰めかけた人々は次々と展開される音楽の流れに、真剣に耳を傾けていました。作曲された部分と即興演奏が切れ目なく続く「トリオソニック」の演奏は、叙情的であると同時に広々とした空間を思わせる自由な表現性に溢れ、聴衆との力強い交感を感じさせるものでした。

 　
　 　そして、じつはアルバム《ラコルト Raccolto》には、ふたつの「トリオ」による演奏が収録されています。まずは上記の「トリオソニック」です。もうひとつのトリオ・グループが、「アーテム Atem」です。こちらのメンバーは、ミケーレ・ラッビア Michele Rabbia とフランス人ヴァイオリニスト、ドミニク・ピファレリ Dominique Pifarély です。
　「アーテム」が展開する音楽は集団即興演奏といえるもので、しかもそれは現代音楽の精神により近いものとなっています。
　「わたしたちが目指したのは、音楽の構造を即興的に創り上げることでした」と、バッターリアは述べています。
　ECMでは既にステーファノ・バッターリア Stefano Battaglia が参加した次回作のレコーディング準備に取りかかっています。

 　
　 　ところで、明日11月9日には、バッターリアとエンリコ・ラヴァ Enrico Rava がミラノのタディーノ広場 Spazio Tadini でのトーク・イベントで、プレスと一般聴衆を前に同席する予定です。当日は音楽ジャーナリストのジャコモ・ペッリチォッティ Giacomo Pellicciotti が二人の新作《ラコルト Raccolto》と《タチ Tati》について直接話を聞きます。
　なお、このミラノでのイベントは、ECMとドゥカーレ Ducale、およびオーディオガンマ社 Audiogamma と英国バウアーズ＆ウィルキンス社 Bowers & Wilkins の共催企画であるリスニング・イベント・シリーズの一環として行なわれるものです。当日はさらにECMの今秋の新譜群のなかからポール・モーシャン［モーション／モチアン］ Paul Motian を取り上げて、モーシャン本人への特別ヴィデオ・インタヴューも併せて公開される予定です。

 　
　


(c) ECM Records, Munich. Used by permission.


 　
　 ※本記事は、ECM が発信する最新情報を ECM Records の許諾を得て翻訳掲載するものです。（musicircus） 　

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